交通事故(6) 〜素因減額〜

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    素因減額


     


    1.被害者の素因による減額


     被害者の肉体的・精神的な要因(素因)が損害の発生または拡大に寄与した場合,賠償額の減額事由にされてしまうことがあります。これは,例えば,とても首が長い人が追突事故の被害にあったときに,普通の人なら同じ事故でむち打ちにならなかったはずなのに,その人がたまたま首が長かったためにむち打ちになったのではないか,その場合,その損害を加害者に負担させることが公平なのか,という問題です。


     素因は,「病的素因(疾患)」,「加齢的素因」,「心因的素因」等に類型化されていますが,裁判では,加齢的素因を除いて減額事由になるとしています。したがって,被害者の疾患や心因的素因が損害の発生・拡大に寄与したと認められる場合には,賠償額が一定割合減額され得るのです。


     そこで,被害者の肉体的な要因が問題となっている場合には,「疾患」に該当するのかどうか,仮に「疾患」に該当しても損害の発生・拡大に寄与したと認められるのかどうか等慎重な検討が必要になってきます(減額のための法的構成として,過失相殺の規定が類推適用されています)。


     裁判例では,身体的特徴については,日常生活において通常人に比べて慎重な行動をとることが求められているような特段の事情がない限り斟酌できず,疾患については,疾患が損害の発生ないし拡大に寄与したことが明白である場合には,加害者に損害の全てを賠償させるのが公平を失するとき,これを斟酌することができる,とされた例等があります。


     なお,心因的素因について,労災(過労死自殺)事件の事案ではありますが,「被害者の人格的要素をもって損害額を減額するためには,当該性格が病的なほどに異常なものでない限り,言い換えれば,その労働者の業務と同種の業務に従事する労働者の個性の多様さとして通常想定される範囲内のものである限り,その性格及びこれに基づく業務遂行の態様等を心因的素因として過失相殺することはできない」としています(最判平成12324日)。


     


    2.素因減額の取扱い


    素因減額は,任意保険では適用されますが,自賠責保険には適用されません。自賠責保険の減額事由は,自賠責保険の支払基準上,「重大な過失による減額」と「受傷と死亡又は後遺障害との因果関係の有無の判断が困難な場合の減額」の2点に限定されているためです。もっとも,自賠責保険の後遺障害における加重の取扱いは,素因減額の考え方に類似しているものと思われます。


     


    交通事故(5) 〜無償同乗〜

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      無償同乗(好意同乗)とは,無償または好意で他人を自動車に同乗させることをいいますが,
      この無償または好意で,乗せてもらった者の損害賠償は制限されるのではないか?

      という問題があります。

      例えば,AとBは帰る方向が同じだったので,BがAの自動車に乗せてもらったところ,
      その途中Aが,Cの運転する車に衝突し,BもCも負傷したとします。

      この際,CがAに損害賠償を請求できるのは当然です。

      では,BはAに損害賠償を請求できるのでしょうか?

      Bは,無償または好意でAに自動車に乗せてもらっており,
      無関係のCに比べたら損害賠償請求を制限されるのではないかということです。

      この点,原則として,無償同乗自体を理由として減額はされません。

      単に,無償または好意で自動車に乗せてもらっているからといって,
      損害賠償額が減額される理由がないのは当然でしょう。

      ただ,同乗者に帰責事由がある場合に,損害賠償額が減額されることはあります。

      この同乗者の帰責事由には,

      交通事故発生の危険が極めて高いような客観的事情が存在することを知りながら
      あえて同乗(危険承知),

      危険な運転を誘発したり容認する等して危険が増大するような状況を
      つくりだした(危険関与・増幅等)

      等が考えられます。

      ですから,先の事例では,Bが,単に無償または好意で
      Aの自動車に乗せてもらっているからといって,Bの損害賠償額が減額されることはありません。

      但し,Bに,Aが飲酒していることを知っていながら同乗した,

      Aが高速で運転していたが速度を落とすようにいわずドライブを楽しんだ

      等といった帰責事由があれば,Bの損害賠償額が減額されることはあります。


      交通事故(4) 〜損益相殺等〜

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        被害者又はその相続人が,事故に起因して何らかの利益を得た場合,その利益が損害の補填であることが明らかであるときには,損害賠償額から控除することがあります。

         

        以下に例を挙げます。

         

        1 控除した例

        ー領済みの自賠責の損害賠償額

        ⊆領済みの各種社会保険給付

         ・厚生年金保険法による遺族厚生年金,障害厚生年金

         ・労働災害補償保険法による休業補償給付金・療養補償給付金,障害一時金,遺族補償年金,葬祭給付・遺族年金前払一時金,障害補償年金前払一時金,障害補償年金・介護補償給付金

         ・健康保険法による傷病手当金

         ・国民健康保険法による高額療養費還付金

         ・国民年金法による遺族基礎年金

         ・地方公務員等共済組合法による遺族共済年金

         ・地方公務員災害補償法による療養費,葬儀費,遺族補償年金

        その他

         ・所得補償保険契約に基づいて支払われた保険金等

        い覆,控除を認める場合でも,控除すべき金額について,事故日から支払日までの感に発生している遅延損害金に充当した残額についてのみ控除すべき場合がある。

         

        2控除しなかった例

        ー損事故保険金

        搭乗者傷害保険金

        生命保険金

        そ害保険金

        ゼ匆餤稽蘊總蠹額の香典,見舞金

         

        3社会保険給付等がある場合の控除制限

        々欺が認められる場合でも,同一の損害項目からのみ控除が認められる。

         ・労災保険法等による休業補償給付等は,給付された補償金が財産上の損害額を上回る場合でも,差額を慰謝料から控除することはできない

         ・労災保険法による療養給付は,治療費に止まらず入院付添費,介護料にも補填される

         ・健康保険傷病手当金及び障害基礎厚生年金は,逸失利益及び休業損害に充当される

        ∋蟲泙確定していない場合には,控除は認められない。

        その他,種々の例がある。

         

        4社会保険給付等がある場合の過失相殺の方法

        々駝映金,健康保険,厚生年金は,損害額から保険給付額を引いた残額に対して過失相殺をする。

        ∀災保険給付は,被害者の実損額を填補するもので,加害者に対する損害賠償請求権を填補するものではないとして,健康保険と同一の取り扱いをする例と,他の損害填補と同様に扱うことが損害賠償法理にかなうとして,過失相殺後の損害賠償額から控除する例がある。

        政府保障事業によるてん補金の例もある。

         

        5共同不法行為の場合の填補関係

        自賠責保険の保険金は,被保険者の損害賠償債務の負担による損害を填補するものであるから,共同不法行為者間の求償関係においては,被保険者の負担部分に充当される。

         

        6人身傷害(補償)保険

        人身傷害補償保険に基づく保険金請求権と加害者に対する損害賠償請求権との関係については見解が分かれているが,保険金が損害賠償請求において算定される総損害額のうち被害者過失相当額にまず充当され,それを超える金額があるときに被害者の損害賠償請求権に充当されるという考え方に基づく裁判例が最近多くなっている。

         

        これらはあくまでも一例であり,控除の可否についてはたくさんの事例があって複雑な部分です。一度専門家にご相談いただければと思います。


        交通事故(3)-4 〜物損◆

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           4 登録手続関係費

          自動車の買替をした場合には,
          買い替えの際に支出した費用の内の一部を損害として請求することができます。

          (1) 請求できる費用(買替がなければ支出しなかった費用)

             登録,車庫証明,廃車の法廷の手数料相当分。
             ディーラーの報酬部分のうち相当額。
             自動車取得税。

          (2) 請求できない費用(買替がなくても支出しなければならない費用)

             事故車両の自賠責保険料
             新しく取得した車両の自動車税,自動車重量税,自賠責保険料。


          5 代車使用料

          相当な修理期間または買替期間中,
          レンタカー等により代車を使用した場合には,その費用が損害として認められます。
          もっとも,代車を使用した場合には,必ずその費用が損害にあたるわけではなく,
          代車使用料については以下の点がしばしば問題となります。
             代車の必要性
             代車の種類(グレード)
             代車の認められる期間


          6 雑費

          その他にも,裁判により以下のような費用が損害として認められることがあります。
             車両の引き揚げ費,レッカー代
             保管料
             時価査定料,見積費用等
             廃車料・車両処分費  etc.


          交通事故(3)-4 〜物損 

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              物損

             

            1.修理費

             自動車が破損した場合,修理が可能であれば,その修理費の実費(適正な修理費相当額)が損害と認められます。修理費が交通事故直前の自動車の時価よりも高い場合には,損害として請求できる額は,その時価を限度とします。

             

            2.自動車が全損の場合

             自動車が全損した場合,あるいは修理が技術的に不可能な場合,交通事故時の自動車の時価が損害額となります。

             買換費については,交通事故直前の自動車の時価を基準としますので,損害保険会社との間で時価をめぐって争いになり,裁判になることもあります。

             

            3.評価損

             修理しても,自動車の価格が下落する場合は,その減少分が評価損(格落ち)という損害になります(下取りに出したときに,事故車であれば査定が下がります)。しかし,損害保険会社は,通常,なかなか評価損を認めてはくれません(損害保険会社は,交通事故車を事故後も乗り続け,最終的に廃車処分にした場合は,評価損は生じないとの立場をとっています。)。

             裁判で評価損について争うときは,訴状に「財団法人日本自動車査定協会」が発行する事故減価額証明書等が必要で,これを証拠として添付します。

             判例上,算定方法について,明確な基準はありませんが,評価損は,購入直後の新車およびベンツ,セルシオなどの高級外車に認められる傾向にあります。例えば,新車引渡から僅か20分後に事故に遭ったベンツ(新車価格7225000円)につき,修理したと仮定した場合の査定額(4016000円),中枢部への影響が危惧される衝撃があったことを考慮し,修理費の概ね40%である135万円の評価損を認めた裁判例があります。

             評価損を否認されたときは,事故減価額証明書,修理明細書,交通事故車と同程度の評価損を認めた判例などを根拠に,請求をしていく必要があります。


            交通事故(3)-3-4 〜慰謝料の増額事由〜

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              慰謝料とは,簡単にいうと,精神的に被った苦痛のことです。

              この精神的に被った苦痛は,客観的にはなかなかわかりにくいものですし,
              また,大量の交通事故の案件を公平迅速に処理する必要があることから,
              慰謝料は,実務上,定型化された基準によって,運用されています。

              この点については,傷害慰謝料,後遺障害慰謝料の項目において,既にご説明してきました。

              しかし,精神的に被った苦痛は,本来,被害者毎に異なるはずですから,
              慰謝料の増額をすべき事情がある場合には,個々の事案に応じて,
              慰謝料の増額が認められることがあります。

              これには,次のようなケースが考えられます。

              _坦下圓妨琉佞發靴は重過失がある場合
              →無免許,ひき逃げ,酒酔い,著しいスピード違反,ことさらに赤信号無視等

              加害者に著しく不誠実な態度等がある場合
              →救護措置を講じなかったこと,虚偽の供述を重ねたこと,事故後逃走したこと,事故の証拠隠滅行為を行ったこと等

              H鏗下圓凌涜欧精神疾患に罹患した場合
              →被害者の死亡をきっかけに母親がPTSDに罹患,被害者が悲惨な状況で死亡したことから抑鬱的精神症状を呈していること等

              い修梁尚崋嬶舛料額をすべき特段の事情がある場合

               慰謝料の増額事由の有無については,個々の事案によりますので,詳しくは当事務所までお気軽にご相談下さい。


              交通事故(3)-3-3 〜死亡慰謝料〜

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                交通事故により被害者が死亡した場合には、
                死亡したことによる精神的損害について、
                死亡慰謝料を請求することができます。

                近親者(被害者の父母、配偶者及び子等)も、
                被害者が死亡したことにより精神的損害を受けることから、
                民法711条に基づき、被害者の精神的損害とは別に
                自己固有の精神的損害について死亡慰謝料を請求することができます。


                 

                死亡慰謝料額も、以下のとおり、原則となる基準額が定められています。

                 

                一家の支柱    2800万円

                母親、配偶者   2400万円

                その他(独身の男女、子供、幼児等) 2000万円〜2200万円

                 

                これらは、被害者と近親者の各死亡慰謝料額の総額です。

                この基準額は、一応の目安を示したものにすぎず、
                具体的な事情により増額されるべきだと考えられています。


                 

                裁判で認められた具体的な慰謝料額を例として紹介します。


                (1)
                 
                一家の支柱

                ・一つの事故で両親が死亡した事例について、9歳と6歳の遺児に各2800万円

                ・男性(57歳)について、本人分2500万円、妻300万円、子2人に各150万円


                (2)
                 
                母親、配偶者

                ・主婦(39歳)について、本人分2400万円、夫及び子各250万円、父母各150万円

                ・パート主婦(63歳)について、本人分2000万円、夫400万円、子2名(既に独立)各200万円

                   (3)  その他

                    独身男女

                ・単身者(男・22歳・大学生)について、本人分2000万円、母200万円、姉200万円

                    子供、幼児等

                ・男児(2歳)について、本人分1800万円、父母各200万円、同居の祖母200万円

                    高齢者等

                ・女性(81歳・無職)について、本人分2000万円、子350万円

                    内縁関係にあった者等

                ・会社員(男・55歳・韓国籍)について、約9年間事実上夫婦として暮らしてきた内縁の配偶者に1000万円


                交通事故(3)-3-2 〜後遺症慰謝料〜

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                  後遺症が残った場合には,傷害慰謝料とは別に,
                  後遺症が残ったことによる精神的損害について
                  後遺症慰謝料を請求することができます。

                  傷害慰謝料が症状固定までの慰謝料であるのに対し,
                  後遺症慰謝料は症状固定後の慰謝料であるといえます。

                  後遺症慰謝料額は,以下のとおり,原則として後遺障害等級によって定められています。


                     第1級  2800万円
                     第2級  2370万円
                     第3級  1990万円
                     第4級  1670万円
                     第5級  1400万円
                     第6級  1180万円
                     第7級  1000万円
                     第8級   830万円
                     第9級   690万円
                     第10級  550万円
                     第11級  420万円
                     第12級  290万円
                     第13級  180万円
                     第14級  110万円


                  被害者の後遺障害等級が第1級や第2級のように重度後遺障害の場合は,
                  被害者本人の後遺症慰謝料のほかに,
                  別途近親者の慰謝料請求も認められる場合があります。

                  ところが,裁判手続による判決では上記の慰謝料額が認められますが,
                  任意交渉段階で損害保険会社から上記金額を提示されることはまずありません。

                  慰謝料額は,損害保険会社との間で最も金額に差が生じやすい費目ですので,
                  上記基準をふまえた交渉を行うことが重要となります。


                  交通事故(3)-3-1 〜傷害慰謝料〜

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                    慰謝料−傷害慰謝料

                     

                     慰謝料とは、精神的損害に対する損害賠償金です。そして、交通事故によって怪我をした場合、被害者が怪我をして苦痛を被ったこと(=精神的損害)を賠償するのが傷害慰謝料で、これは治療費や休業損害等とは別に請求できます。

                     もっとも、交通事故の被害者が、どの程度の苦痛を被ったのか、という精神的損害の程度は、客観的には分かりにくいものです。そこで、これを客観的に判断するために、入院期間や通院期間が長ければ長いほど精神的損害の程度が大きくなると考えて、傷害慰謝料は入院期間、通院期間を重視して判断します。(そのため、入通院慰謝料と呼ばれることもあります。)

                     被害者の方が保険会社と交渉する場合、保険会社側は、「任意基準」や「当社基準」等という独自の基準を持ち出して、かなり低い金額で和解金額の定時をすることがあります。

                     しかし、弁護士実務では、「損害賠償額算定基準」(「赤い本」と呼ばれています)に掲載されている、次の様な基準によって計算しています。

                     

                    1.傷害慰謝料については、原則として入通院期間を基礎として算定表1(通常)を使用します。

                    通院が長期にわたり、かつ不規則である場合は実日数の3.5倍程度を慰謝料算定のための入通院期間の目安とすることがあります。

                    被害者が幼児を持つ母親であったり、仕事等の都合など被害者側の事情により特に入院期間を短縮したと認められる場合には、上記金額を増額することがあります。

                    なお、入院待機中の期間及びギプス固定中等安静を要する自宅療養期間は、入院期間とみることがあります。

                     

                    2.傷害の部位、程度によっては、算定表1の金額を20%〜30%程度増額することがあります。

                     

                    3.生死が危ぶまれる状態が継続したとき、麻酔なしでの手術等極度の苦痛を被ったとき、手術を繰り返したときなどは、入通院期間の長短にかかわらず別途増額を考慮します。

                     

                    4.むちうち症で他覚症状がない場合は算定表2を使用します。

                    この場合、慰謝料算定のための通院期間は、その期間を限度として、実治療日数の3倍程度を目安とします。

                     

                     

                     

                    表の見方

                    1.入院のみの場合は、入院期間に該当する額(例えば入院3ヶ月で完治した場合は145万円となります。)

                    2.通院のみの場合は、通院期間に該当する額(例えば通院3ヶ月で完治した場合は73万円となります。)

                    3.入院後に通院があった場合は、該当する月数が交差するところの額(例えば入院3ヶ月、通院3ヶ月の場合は188万円となります。)

                    4.この表に記載された範囲を超えて治療が必要であった場合は、入・通院期間1月につき、それぞれ15月の基準額から14月の基準を引いた金額を加算した金額を基準額とします。(例えば算定表1の16月の入院慰謝料は340万円+(340万円ー334万円)=346万円となります。)

                     


                    相続(3)-  漸燭相続の対象となるか 物件・債権・債務〜

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                      相続の対象(相続財産)〜何が相続の対象となるか

                       

                      1.包括承継

                      相続の対象が何であるかについて、
                      民法では、「相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を継承する。
                      但し、被相続人の一身に専属したものは、この限りではない。」(896条)
                      という原則を定めています。
                      したがって、所有権のような物権のほか、
                      債権、債務、無体財産権、その他明確な権利義務といえないものでも、
                      財産法上の法的地位といえるものであれば、全て相続の対象となります。(包括承継)

                      以下では、この896条の原則が、
                      具体的にどの様に適用されるのかを、問題となりうる財産ごとに検討してみましょう。

                       

                      2.物権

                      物権とは、物を支配する権利のことを言います。
                      民法では、財産権の絶対、ないし所有権の絶対が一つの基本原理とされており、
                      所有権などの物権を有するものはその権利を誰に対しても主張することができます。
                      (これに対して債権は債務者に対してしか主張することはできません)

                      この物権の中で所有権や用益物権(地上権など),担保物権(抵当権や質権など)が
                      相続の対象となることは問題がありません。
                      問題となるのは「占有権」です。

                      占有というのは、物を現実に所持している、
                      あるいは支配しているという事実状態を法的に保護しようというものです。

                      これは、その物を支配している者が、
                      その物
                      について法律上の根拠(「本権」といいます。)を有しているかどうかを問いません。

                      占有を法律上正当づける権利たる所有権、地上権、質権等の権利を「本権」というのに対し、
                      占有権は物に対する事実上の支配という状態そのものに法的保護を与える権利です。

                      結論から言いますと、占有権の相続は認められます。
                      その最大の理由は、取得時効との関係で占有の継続が途切れるのを避けるためです。
                      占有の相続に関しては色々と難しい問題があるのですが、
                      このブログの中では詳細については割愛します。

                       

                      3.債権

                       ゞ眩債権

                      預貯金、有価証券(株式、国債、社債、手形)、貸付金等が代表的なものですが、
                      債権は、財産権として相続の対象となります。
                      ご商売をされていたなら取引先への売掛金なども相続されます。

                      ◆‖山嫁綵請求権

                      例えば、交通事故が原因で亡くなられた被相続人場合、
                      病院の費用、もし死ななければ取得できたであろう収入(死亡による逸失利益)、
                      慰謝料(加害者に対して被相続人が有する慰謝料請求権)などの損害賠償請求権も相続の対象になります。

                       

                      4.債務

                      借金などの債務も原則として相続され返済義務が生じます。

                      ただし、金銭債務のような可分債務は遺産分割の対象とはならず、
                      各相続人の相続分に従って継承されます。

                      身元保証債務(雇用契約の際の保証人など)や
                      信用保証債務(継続的な取引に際して将来分まで保証する契約―根保証―など)は
                      人的信頼関係に基づいていることから原則として相続されません。
                      ※個々の契約内容により例外もあります。



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