交通事故(4) 〜損益相殺等〜

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    被害者又はその相続人が,事故に起因して何らかの利益を得た場合,その利益が損害の補填であることが明らかであるときには,損害賠償額から控除することがあります。

     

    以下に例を挙げます。

     

    1 控除した例

    ー領済みの自賠責の損害賠償額

    ⊆領済みの各種社会保険給付

     ・厚生年金保険法による遺族厚生年金,障害厚生年金

     ・労働災害補償保険法による休業補償給付金・療養補償給付金,障害一時金,遺族補償年金,葬祭給付・遺族年金前払一時金,障害補償年金前払一時金,障害補償年金・介護補償給付金

     ・健康保険法による傷病手当金

     ・国民健康保険法による高額療養費還付金

     ・国民年金法による遺族基礎年金

     ・地方公務員等共済組合法による遺族共済年金

     ・地方公務員災害補償法による療養費,葬儀費,遺族補償年金

    その他

     ・所得補償保険契約に基づいて支払われた保険金等

    い覆,控除を認める場合でも,控除すべき金額について,事故日から支払日までの感に発生している遅延損害金に充当した残額についてのみ控除すべき場合がある。

     

    2控除しなかった例

    ー損事故保険金

    搭乗者傷害保険金

    生命保険金

    そ害保険金

    ゼ匆餤稽蘊總蠹額の香典,見舞金

     

    3社会保険給付等がある場合の控除制限

    々欺が認められる場合でも,同一の損害項目からのみ控除が認められる。

     ・労災保険法等による休業補償給付等は,給付された補償金が財産上の損害額を上回る場合でも,差額を慰謝料から控除することはできない

     ・労災保険法による療養給付は,治療費に止まらず入院付添費,介護料にも補填される

     ・健康保険傷病手当金及び障害基礎厚生年金は,逸失利益及び休業損害に充当される

    ∋蟲泙確定していない場合には,控除は認められない。

    その他,種々の例がある。

     

    4社会保険給付等がある場合の過失相殺の方法

    々駝映金,健康保険,厚生年金は,損害額から保険給付額を引いた残額に対して過失相殺をする。

    ∀災保険給付は,被害者の実損額を填補するもので,加害者に対する損害賠償請求権を填補するものではないとして,健康保険と同一の取り扱いをする例と,他の損害填補と同様に扱うことが損害賠償法理にかなうとして,過失相殺後の損害賠償額から控除する例がある。

    政府保障事業によるてん補金の例もある。

     

    5共同不法行為の場合の填補関係

    自賠責保険の保険金は,被保険者の損害賠償債務の負担による損害を填補するものであるから,共同不法行為者間の求償関係においては,被保険者の負担部分に充当される。

     

    6人身傷害(補償)保険

    人身傷害補償保険に基づく保険金請求権と加害者に対する損害賠償請求権との関係については見解が分かれているが,保険金が損害賠償請求において算定される総損害額のうち被害者過失相当額にまず充当され,それを超える金額があるときに被害者の損害賠償請求権に充当されるという考え方に基づく裁判例が最近多くなっている。

     

    これらはあくまでも一例であり,控除の可否についてはたくさんの事例があって複雑な部分です。一度専門家にご相談いただければと思います。



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